コップの破片を拾いながら長女に心配の声を
かけることもなく、
「なんでこんな事も出来ないの!」
と怒鳴ってしまったのです。
すると、普段涙を見せない長女が、
見た事もない程に、その場で大泣きを
したのでした。
そして、泣きながら私に、こう言ったのです。
普段全く泣かない、親の私から見てもとても
しっかりとした長女。
しかしこの時は、見た事もないくらい
大泣きをしながら、私にこう言ったのでした。
「ごめんなさい」
「ママが大変だから楽にさせてあげたいのに、
できなくてごめんなさい」
ハッとした私。
その時、気付いてしまったのでした。
私は、私に手伝いを頼まれた「長女の気持ち」
なんて、今まで一度も考えたことがなかった
のです。
やらなければいけない事があり、それを
済ます為にあれこれ長女にお願いをして
いました。
でも、それを聞いていた長女は、
どう考えているんだろう?なんて、
一度たりとも考えてなかった。
それなのに・・・
長女は、ずっと私の手伝いのお願いを、
「ママが大変だから楽にさせてあげたい」
と思って、聞いてくれていたのです。
ずっと、私の事を想って。
この瞬間に、私はなんて酷い事を長女に
言ってしまったんだろうと後悔しました。
急いで抱きつき、
「ごめんね、怒っちゃって。怪我はない?」
と長女に聞きました。
まだ泣き続けてる長女は、私に言います。
「ママ大変なのに、コップ割っちゃって
ごめんなさい」
「お姉ちゃんなのに掃除もできなくて
ごめんなさい」
ずっと自分を責めている長女。
思わず私も涙を流してしまいました。
私は、何をしていたんだろう。
こんなに私の事を想ってくれて、