
残業が多かったあの日、私は深夜1時までオフィスで一人作業をしていました。建物内はシーンと静まり返り、エアコンの音とパソコンのキーボードを打つ音だけが響いていました。疲れた目をこすりながらデスクに座っていると、突然「ガタン!」という大きな音が遠くの方から聞こえました。
一瞬驚いたものの、「きっとどこかのドアが風で揺れただけだろう」と自分に言い聞かせ、作業を続けました。でも、その数分後。今度は「カサッ…カサッ」という微かな音が背後から聞こえます。振り返ってみましたが、そこには何もありません。ただ、廊下の方向のドアがわずかに開いているようでした。
怖い気持ちを抑えながら、勇気を出して確認しに行くことにしました。廊下に出ると、薄暗い照明の下に影はありません。「やっぱり気のせいだったのか」と戻ろうとしたその時、背後から大きな音が!オフィスの中に戻ると、なんとファイル棚が倒れていました。その近くには、まるで誰かが立っていたかのような足音が…。
「誰かいるんですか?」と声をかけましたが返事はなし。心臓の音が耳に響く中、警備員に連絡をし、建物全体を確認してもらいました。しかし、誰もいないという結論に。風が原因だと片付けられましたが、本当にそうなのでしょうか?
あの日からというもの、深夜のオフィスに一人でいるのが怖くてたまりません。あの影と音は、一体何だったのか…。








