初めてバイトした時の事。(本屋さん)
なぜかレジで、しかも器用にも立ったまま眠ってしまい。
怒鳴り声がして起きたらエプロンに涎は垂れてるわ
店長は凄い表情をしてるわ、お客はくすくす笑ってるわで
地獄のような光景が私の前に広がっていました。
恥ずかしさに手と膝をがくがく震わせて、顔を真っ赤にして
会計をすませたら そこで店長が一言
「もうこなくていいよ」
とクビ。
私は涙声で返事して、速攻で家に帰って布団に籠もってちょっと泣きました。
急にバイトを辞めた事を家族は不審に思ってるようでしたが、
硬く口を閉ざし、私は真相を闇に葬り去りました。
ところが暫くしてから、なぜか弟がその事をニヤニヤしながら言ってきて
「何で知ってんの?!!」
と驚いたら、件の店で弟も働こうとして履歴書を持ち込んだら聞かされたとの事。
「あんまりうちの名前で恥ずかしい事すんなヨナー」
と両手を変な風にパタパタさせながら言われましたが
非がある私は何も言い返せませんでした。
しかしこの一件、これだけでは終わりませんでした。
何と、弟までまったく同じ風にレジで居眠りをしてクビになってしまったのです。
しかも、一緒にバイトを始めていた弟の友人から噂は広がり
うちら姉弟のバカっぷりをいつの間にか母親までが知っていました。
一応、弟は急に私が店を辞めたのは、店長に何か
性的な悪戯でもされたんじゃないかと疑っていて
それもあって、あの店をバイト先に選んだそうですが…
今となってはどうでもいい事です。
以来、うちら家族は恥ずかしさの余りその本屋の前を通る事すらしていません;
何も知らない父親だけが通ったり、利用したりしてます。
「愛のコメント」
知らないという事はいいことですね。